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父は死の神、でも全然ダメな父親
父はプリムを死者の国へ連れて行き、山ほどの本が置かれた部屋に閉じ込め、厳しいルールを押しつけます。母を亡くし、友達もいない16歳が素直に受け入れるはずがありません。
そこでプリムは16歳の誕生日に家出します。すると自分の力が目覚め、恐ろしい結果を招くことに。親友トリスタンを助けようとしたはずの接触が、彼の命を奪ってしまったのです。彼を取り戻すには、冥界を探索し、一癖も二癖もある住人たちと取引をし、悪魔と対峙しなければなりません。本物の悪魔も、心の中に潜む悪魔も。
物語の核にあるのは、手放すことを学ぶ父と、自分の居場所を見つける少女の姿です。笑えるし泣けるし、時には同じシーンで両方やってきます。そして結末は、道中での選択次第で変わります。
じっと見とめてしまう白黒の冥界
ゲーム全体が白黒で描かれており、ティム・バートンの映画とゴシック絵本の中間あたりに位置する手描きスタイル。歪んだ遠近法、ねじれた建築物、シャープなシルエットのキャラクターたち。どの画面もコミックのコマのように構成されていて、フルカラーでは出せない個性を冥界に与えています。
雰囲気を支えているのは、線のタッチだけではありません。フィルムオーケストラ・バーベルスベルクによる生録のオーケストラサウンドトラックが、死者の国と現世の間を行き来するプリムに寄り添います。音声は英語とドイツ語でフルボイス。セリフこそダークコメディの本領で、プリムはあの世を皮肉たっぷりに渡り歩き、題材が命に関わることでも、ジョークはあくまでドライに決まります。

















